石工事(読み)いしこうじ(英語表記)masonry

翻訳|masonry

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「石工事」の意味・わかりやすい解説

石工事
いしこうじ
masonry

石材の加工,据付け,貼付け,敷石などに関する工事の総称。紀元前に建造された古代エジプトのピラミッド,古代ギリシアの神殿などに例をみるように古くから用いられた。地業などに採用される敷石工事,構造体構築に採用される組積工事,壁,床などの仕上げをする貼付け工事に大きく分類できる。使用される石材は,おもに火成岩水成岩である。天然の状態のまま使用する場合もあるが,瘤出し,玄能払い,瘤取り,のみ切り,びしゃん仕上げ,小叩き,水磨き,つや磨きなどの加工を経たものを使用することが多い。そのほか人造石も使用される。重量が大きいため,輸送,工事が比較的むずかしい場合が多く,現在では仕上げ工事の割合がいちばん多い。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android