荒木 古童(初代)(読み)アラキ コドウ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「荒木 古童(初代)」の解説

荒木 古童(初代)
アラキ コドウ


職業
尺八奏者

本名
荒木 半三郎

別名
別号=梅旭,竹翁

生年月日
文政6年

出生地
近江国(滋賀県)

経歴
近江水口藩士の子として生まれる。早くから一閑流の横田五柳に師事して尺八を習い、のち虚無僧となって各地を流浪。やがて琴古流尺八の名手豊田古童に入門、その技芸を受け継ぎ、師の没後、29歳で古童の号を襲名した。さらに久松風陽のもと尺八の本曲で修業。明治4年に虚無僧の普化宗が廃止されたのち尺八界に混乱が起こると、同じく風陽門下の吉田一調と共に尺八の復興に尽力。箏・三味線との三曲合奏を創始したほか、楽器の改良・地歌の尺八譜作成などを行い、その楽器としての価値を高めた。29年長男の真之介に古童の名を譲り、以後は竹翁を名乗る。また、上原六四郎・川瀬順輔(初代)・三浦琴童らすぐれた門下を育て、尺八中興の祖と呼ばれる。

没年月日
明治41年 1月17日 (1908年)

家族
長男=荒木 古童(2代目)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報