隻手の声(読み)せきしゅのこえ

精選版 日本国語大辞典 「隻手の声」の意味・読み・例文・類語

せきしゅ【隻手】 の 声(こえ)

禅宗での公案一つ両手を打って鳴る音を聞くのがふつうであるが、片手で鳴らす音を心耳をもって聞かなければならないとした。絶対の境地を推量させたもの。
※さし藻草(1760)一「隻手の声を聞き得、音声を止め得、見性の眼を開き得玉はざらん限りは」

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