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公案 こうあん

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

公案
こうあん

禅宗特に臨済宗で祖師たちの言行録を集めて,それを求道者に示し,参究するための手だてとした問題。求道者は,師家すなわち指導者からこれを与えられて,一心に参究する。仏祖の言行は,政府の律令のように厳守し,参究すべきものであるとされる。

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デジタル大辞泉の解説

こう‐あん【公案】

官庁の文書。公文書。
禅宗で、参禅者に考える対象や手がかりにさせるために示す、祖師の言葉・行動。
工夫。
「花はありて年寄りと見ゆるる―、詳しく習ふべし」〈花伝・二〉

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百科事典マイペディアの解説

公案【こうあん】

中国の公府の案牘(あんとく)(書類),つまり事件や裁判の文書を意味する。のちには裁判物語を指す。禅宗ではすぐれた禅者の言葉,動作などを記録して,座禅しようとする者に与え,悟りを得る対象とするもの。
→関連項目竜図公案

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世界大百科事典 第2版の解説

こうあん【公案 Gōng àn】

中国において,公の案つまり公府が是非を判断した案牘(あんとく),争論中の事件や裁判の文書を意味し,のちには裁判物語を指す。その代表的な作品は,宋代の名裁判官として名高い包拯主人公にした明代の小説《竜図公案》10巻で《包公案》《竜公案》ともよばれる。もともと《元雑劇》400余本のうち,公案故事に題材をとるものは10%をこえ,とくに包拯を主人公にするのが多かったが,《竜図公案》では,《元雑劇》をはじめ,民間伝説などに題材をもとめつつ,主人公をすべて包拯に仮託したものである。

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大辞林 第三版の解説

こうあん【公案】

中国の役所の文書。調書。裁判記録。
禅宗で、修行者が悟りを開くため、研究課題として与えられる問題。優れた修行者の言葉や事績から取られており、日常的思考を超えた世界に修行者を導くもの。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

公案
こうあん

禅宗で、優れた禅者の言行を記して参禅学道の課題としたもの。「公府の案牘(あんどく)」の略で、公府は中国の役所の名、案牘は公文書の意。法書や公文書が万人の遵守すべき絶対的権威であったように、禅門では、仏祖の言句、動作、問答なども修行者のよるべき仏法の至理のたとえとして用いられた。古則(こそく)公案、因縁話頭(いんねんわとう)ともいう。元来は、祖師の言行を簡潔に記し、仏道修行上の指針手引としたものであったが、中国唐代にすでに語録として記録されている。宋(そう)代にはとくに臨済(りんざい)宗で、師家が学人を悟道(ごどう)に導くために、「趙州(じょうしゅう)無字」の公案などを学人に示して工夫参究させる禅風が盛行し、圜悟克勤(えんごこくごん)、大慧宗杲(だいえそうごう)らにより大成された。こうした公案を参究して段階的に修行者を大悟徹底させる禅風を公案禅、看話禅(かんなぜん)とよぶ。
 公案集には『碧巌録(へきがんろく)』『従容録(しょうようろく)』『無門関』などがあり、また『景徳伝燈録(けいとくでんとうろく)』には1700余人の祖師の伝記があり、「千七百則の公案」と称されている。日本の禅宗も、初期の曹洞(そうとう)宗を除き大方は公案禅が採用され、その手引書も多くつくられた。その手引書を密参録(みっさんろく)あるいは門参(もんさん)という。[石川力山]

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世界大百科事典内の公案の言及

【説話】より

…ただし,その分け方は明確さを欠き,いくつかの解釈が可能であるが,〈小説〉〈説経〉〈講史書〉の3家は,どの解釈によっても共通する。 小説は一名〈銀字児〉ともいい,市井のさまざまな物語を語る短編の話で,内容によって,さらに煙粉(恋愛物),霊怪,伝奇,公案(裁判物),鉄騎児(軍記物)などに細分される。宋・元代の小説の種本とおぼしい《酔翁談録》には,当時の小説の題目107種が列挙されており,また明代の《清平山堂話本》や《三言》は,宋・元代の小説の話本をもとに改作したものである。…

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