風鈴蕎麦(読み)フウリンソバ

デジタル大辞泉 「風鈴蕎麦」の意味・読み・例文・類語

ふうりん‐そば【風鈴蕎麦】

夜鳴きそば一種江戸時代屋台風鈴をつけ、夜食用のそばを売り歩いたもの。

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精選版 日本国語大辞典 「風鈴蕎麦」の意味・読み・例文・類語

ふうりん‐そば【風鈴蕎麦】

〘名〙 夜なき蕎麦の一種。江戸時代、夜間に風鈴を下げて鳴らしながら売り歩いた屋台の蕎麦。また、その蕎麦屋。風鈴蕎麦切。風鈴。
咄本・都鄙談語(1773)音楽「風鈴蕎麦(フウリンソハ)と箒売と団炭うり、荷をおろし休みけるに」

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世界大百科事典(旧版)内の風鈴蕎麦の言及

【風鈴】より

…風鈴は錘の下に短冊など軽いものを結びつけ,これが風で動かされるときの力を利用して鐸を打たせるしくみになっているので,名称としては風鐸がふさわしい。起源は中国の仏堂や塔に下げられた風鐸にあり,日本の風鈴に関する記述は鎌倉時代から見られ,《下学集》の記載からも室町時代には大衆化していたことがうかがえ,軒先につるして涼を音で感じるほか,風鈴蕎麦など風鈴をつるした屋台のそば売りにも用いられた。吊鐘のように鋳物で作られ,南部鉄瓶で有名な盛岡地方の風鈴はよい音で知られる。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」