最新 地学事典 「ε値」の解説
イプシロンち
ε値
epsilon value ,epsilon parameter
同位体比を絶対値ではなく,標準物質の値との相対値で記述するときの表示方法の一つ。ある元素の同位体比をRで表すとき,{R(試料)/R(標準物質)-1}×104で定義される,標準物質の値からのずれの104倍の値をε値と呼ぶ。同位体比変動が小さい元素で使われることが多く,Nd同位体比(143Nd/144Nd)の場合,標準物質の値は全地球の現在の平均値が用いられる。143Nd・138Ce・176Hfなどの放射起原同位体を含む同位体存在度の変動をよりよく表現するため,D.J.DePaolo et al.(1976)が導入したもの。例えばNdの場合,以下のように定義される。
tは現世のものを0とし,目的とする試料の年代を表す。参考文献:D.J.DePaolo et al. (1976) Geoph. Res. Lett., Vol.3
執筆者:野津 憲治・田中 剛
参照項目:CHUR
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

