現世(読み)ゲンセ

デジタル大辞泉 「現世」の意味・読み・例文・類語

げん‐せ【現世】

《古く、また仏教では「げんぜ」》現在の世。この世。仏教では三世の一。現在生げんざいしょう。現在世。げんせい。「現世快楽を追う」→前世来世
[類語]この世うつし世地上人界下界娑婆此岸苦界肉界人生世界人間界

げん‐せい【現世】

げんせ(現世)
完新世かんしんせいのこと。地質時代としては現代なのでいう。

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精選版 日本国語大辞典 「現世」の意味・読み・例文・類語

げん‐せ【現世】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「現在世」の略。古くは、また仏語では「げんぜ」 ) 現在の世の中。今の世。生を受けている現実の世。特に仏教では三世の一つで、前世、来世に対して用いる。現生(げんしょう)。現。げんせい。
    1. [初出の実例]「現世の父母のためにもせば命百年にして病なく」(出典:観智院本三宝絵(984)下)
    2. 「現世は御寿命延び、後生は極楽の上品上生に上らせ給べきなり」(出典:栄花物語(1028‐92頃)うたがひ)
    3. [その他の文献]〔法華経‐普賢菩薩勧発品〕

げん‐せい【現世】

  1. 〘 名詞 〙
  2. げんせ(現世)
  3. 新生代第四紀の更新世に続く、地質時代最後の世。完新世沖積世とも呼ばれるが、一般にはその末期をさす。今から約一~一・七万年前までの時代で、人類歴史による区分ではほぼ新石器時代に相当。造山運動火山活動、氷河現象などの名残がある。

うつし‐よ【現世】

  1. 〘 名詞 〙 この世。げんせ。⇔隠世(かくりよ)
    1. [初出の実例]「吾子よかへれ うつし世に 花は根になる はるのくれ」(出典:無弦弓(1901)〈河井酔茗〉こざくら)

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百科事典マイペディア 「現世」の意味・わかりやすい解説

現世【げんせい】

完新世

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普及版 字通 「現世」の読み・字形・画数・意味

【現世】げんぜ

今の世。

字通「現」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の現世の言及

【沖積世】より

…地質時代区分の一つ。完新世Holocene,あるいは現世Recentと同義である。第四紀を2分した後期の時代で,約1万年前から現在までを含んでいる。…

※「現世」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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