最新 地学事典 「ε斜交層理」の解説
イプシロンしゃこうそうり
ε斜交層理
epsilon cross-bedding
蛇行河川で,ポイントバーが側方付加により水平に移動する際,滑走斜面を薄い泥層が覆うことで形成される斜交層理。セットの厚さは2~3m,ときに5mに達する,大型から小型に至る斜交層理群で,全体として10°前後の低角度の傾斜を示す。その傾斜方向は,リップル葉理などの小さな斜交層理から推定される古流向とは直交する。ε斜交層理をなす傾斜した層は,基底の粗粒砂からシルトへと上方へ細粒化する。網状河川からも報告されている。潮汐流路のε斜交層理は,longitudinal cross-beddingとも呼ばれ,満潮の停滞時に潮汐流路のポイントバーを泥が覆って形成されることが多い。
執筆者:牧野 泰彦
参照項目:ポイントバー堆積物

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

