満潮（読み）マンチョウ

デジタル大辞泉

まん‐ちょう〔‐テウ〕【満潮】

潮が満ちて海水面が最も高くなる現象。ふつう1日に2回起こる。高潮こうちょう。みちしお。⇔干潮。
[類語]潮うしお・潮しお・高潮・満ち潮・干潮・引き潮・高潮こうちょう・潮汐・干満・満ち干・満ち引き・上げ潮・出潮・下げ潮・入り潮・退潮・大潮・小潮・赤潮

みち‐しお〔‐しほ〕【満（ち）潮】

潮が満ちて、海面がしだいに上昇する現象。また、1日のうちで海水面が最も高くなるとき。上げ潮。まんちょう。⇔引き潮。
[類語]潮うしお・潮しお・高潮・満潮・干潮・引き潮・高潮こうちょう・潮汐・干満・満ち干・満ち引き・上げ潮・出潮・下げ潮・入り潮・退潮・大潮・小潮・赤潮

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

まん‐ちょう‥テウ【満潮】

1. 〘 名詞 〙
2. ① 潮汐(ちょうせき)によって海面の高さが極大に達した状態。ふつう一日に二回生じ、高い方の満潮を高高潮、低い方の満潮を低高潮という。みちしお。高潮(こうちょう)。⇔干潮。〔改正増補物理階梯（1876）〕
3. ② 物事の程度がもっとも高まった状態のたとえ。高潮。
   1. [初出の実例]「孰(いづ)れも人生満潮(マンテウ)の声を張り上げて」(出典：閑耳目（1908）〈渋川玄耳〉小石川植物園)

みち‐しお‥しほ【満潮】

1. 〘 名詞 〙 ( 古く「みちじお」とも ) 満ちてくる潮。上げ潮。
   1. [初出の実例]「浦々に響き来て、普き誓いみちじをの」(出典：世阿彌筆本謡曲・弱法師（1429頃）)

出典　精選版 日本国語大辞典

日本大百科全書(ニッポニカ)

満潮
まんちょう
high water

潮汐(ちょうせき)による海面の昇降で、海面が上昇しきった状態をいう。高潮(こうちょう)ともいう。これに対して、下がりきった状態を干潮(かんちょう)という。通常は満潮と干潮がそれぞれ1日2回生じるが、満潮時の高さに差があり、それを区別するときは高いほうを高高潮(こうこうちょう)、低いほうを低高潮(ていこうちょう)とよぶ。

　満潮の時刻と高さは日々変化するが、新月と満月のころは潮差が大きく、高い満潮となる。夏から秋にかけて平均潮位が高い季節に、大潮の満潮と、高潮(たかしお)や異常潮位が重なると、浸水・冠水の被害が一段と大きくなるので注意を要する。

［岡田正実］

[参照項目] | 大潮 | 干潮 | 潮汐

出典　小学館　日本大百科全書(ニッポニカ)

改訂新版　世界大百科事典

満潮 (まんちょう)
high water

潮汐に伴う海面の昇降は，ふつう1日2回起こるが，1日1回しか起こらない所もある。海面の水位が極大になった状態を，満潮あるいは高潮（こうちよう）という。
執筆者：寺本 俊彦

出典　株式会社平凡社「改訂新版　世界大百科事典」

百科事典マイペディア

満潮【まんちょう】

→潮汐(ちょうせき)

出典　株式会社平凡社

［日本酒・本格焼酎・泡盛］銘柄コレクション

みちしお【満潮】

広島の日本酒。蔵元の「佐藤酒造」は昭和37年(1962)創業。現在は廃業。蔵は呉市中央にあった。

出典　講談社

デジタル大辞泉プラス

満潮

朝倉かすみによる恋愛サスペンス小説。2016年刊行。

出典　小学館

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

満潮
まんちょう

「潮汐」のページをご覧ください。

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

海の事典

満潮

「高潮」のページをご覧ください。

出典　(財)日本水路協会 海洋情報研究センター

世界大百科事典（旧版）内の満潮の言及

【月】より

…これは，潮汐を起こす力は距離の3乗に逆比例するからである。潮汐の力は，直接の月や太陽の引力ではなく，地球の中心と地球の表面での引力の差で，このために，月の直下の点と，その反対の側で満潮になる。したがって，1日に2回満潮になるので，動く月の方向を基準として測った地球の自転周期の半分の12時間25分ごとに月による満潮が起こる。…

※「満潮」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」