《エミリア・ガロッティ》(読み)えみりあがろってぃ

世界大百科事典(旧版)内の《エミリア・ガロッティ》の言及

【市民劇】より

… ドイツではまずフランスの催涙喜劇の影響で,感傷劇Rührstückとよばれるジャンルが非常に流行した。イギリスでも18世紀には風習喜劇が衰えて,道徳的な感傷喜劇sentimental comedyなるものが主流になっていたが,ディドロとこのイギリス市民劇の影響を受けたG.E.レッシングは1755年に最初の市民悲劇《ミス・サラ・サンプソン》を,続いて《エミリア・ガロッティ》を発表した。これはいわば市民劇の頂点をなす作品であるが,レッシングは,アリストテレスの悲劇論を援用しつつ,恐怖と同情の念は,偉大な主人公よりむしろ観客に身近な市民を主人公にしたほうが起きやすいのではないかと考え,また登場人物の性格にも美点と欠点を混じえて,人物を黒白に描き分けることを避けた。…

※「《エミリア・ガロッティ》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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