アエリア・カピトリナ(その他表記)Aelia Capitolina

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アエリア・カピトリナ」の意味・わかりやすい解説

アエリア・カピトリナ
Aelia Capitolina

エルサレムを破壊したあとに建設された古代ローマ都市。エルサレムのユダヤ人は,66年ローマに対して反乱を起したが,70年ローマ軍に制圧され,市は完全に破壊された。その後ハドリアヌス帝 (在位 117~138) の時代に,再びユダヤ人の反乱 (132) が起ったため,帝はエルサレムを徹底的に破壊し,ユダヤ的なものをすべて排除し,そこに新しい都市を建設して,ローマ名アエリア・カピトリナとした。新都をローマの植民市 (コロニア) とし,ユダヤ人の立入りを一切禁止した。4世紀にローマがキリスト教を公認するまで,その名は存続した。

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世界大百科事典(旧版)内のアエリア・カピトリナの言及

【エルサレム】より

…事実,ゴルゴタにおけるイエスの処刑から40年ほど経た後70年,ローマの圧制に対して立ち上がったユダヤ教徒はエルサレムに集まってティトゥス将軍の率いるローマ軍と熾烈な戦いをしたが(ユダヤ戦争),結局ユダヤ教徒側の敗北に終わり,神殿を含むエルサレム中の建物は破壊され燃え落ちた。ユダヤ教徒はその後もう一度反ローマ革命を試みるが(バル・コホバの乱,132‐135),これも失敗,エルサレムはローマ風の町に建て直され,名前もアエリア・カピトリナAelia Capitolinaと変わった。ローマ人はかつてユダヤ教神殿のあった場所でユピテル神を祭り,ユダヤ教徒は原則としてエルサレム市内に住むことを禁じられた。…

※「アエリア・カピトリナ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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