アティラウ(読み)あてぃらう(その他表記)Атырау/Atïrau

デジタル大辞泉 「アティラウ」の意味・読み・例文・類語

アティラウ(Atyrau/Атырау)

カザフスタン西部、アティラウ州の都市。同州の州都。旧称グリエフカスピ海北岸、ウラル川河口部に位置する。17世紀半ばにロシア商人グリエフが砦を築き、交易拠点としたことに起源する。ウラルエンバ油田の中心地であり、1930年代に港湾都市工業都市として発展した。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アティラウ」の意味・わかりやすい解説

アティラウ
あてぃらう
Атырау/Atïrau

中央アジア、カザフスタン共和国アティラウ(旧グリエフГурьев/Gur'ev)州の州都。1992年に、グリエフからアティラウに改称された。カスピ海北岸、ウラル川の河口近くに位置する港湾都市。人口14万2500(1999)、28万0210(2019推計)、州人口は44万0300(1999)。カスピ海海上交通の要地であり、ロシアのアストラハンオルスクに通じる鉄道の起点でもある。ウラル・エンバ油田の中心地で、オルスクとの間には石油輸送パイプラインがある。石油化学、建築資材、食肉・魚缶詰などの工業が発達。1640年に商人グリエフが交易市として創設し、カスピ海漁業の中心地であったが、1930年代に石油産業が発達し、工業都市へと変貌(へんぼう)した。

[山下脩二]

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