日本大百科全書(ニッポニカ) 「アヌーガ」の意味・わかりやすい解説
アヌーガ
あぬーが
Anuga ドイツ語
ドイツのケルンメッセ社Koelnmesse GmbHの主催で、奇数年の10月にケルンで開催される国際食品見本市。Anugaとは、ドイツ語のAllgemeine(総合)、Nahrungs(食品)、und(及び)、Genussmittel(嗜好品)、Ausstellung(展示会)の頭文字をとったものである。1919年の創設以来、食料品に関係する生産・製造者とバイヤーが世界中から集まり、効率的に商談を行う場所として、食品流通市場の中心的な見本市となっている。展示面積28万4000平方メートル(東京ビッグサイトの約3倍)に及ぶ世界有数のケルンメッセ会場で行われる。会場は11のスペースに区分され、「高級食材・食品」「酒・飲料」「チルド・生鮮食品」「食肉」「冷凍食品」「乳製品」「オーガニック食品」「フードサービス」など、分野別に構成されている。また、日本をはじめ、世界中の国々がパビリオンを設営し、企業や団体の展示をはじめ、地場産品の調理法や食べ方なども紹介し、毎回高い関心を集めている。
2015年10月に5日間にわたって開かれたアヌーガ2015では、108か国から7063社が出展し、うち外国企業は89%を占めており、毎回国外から出展者が多い。来場者は192か国から約16万人あまりが訪れた。日本企業は78社が出展した。世界の食品市場で日本食に対する注目が年々高まっていることから日本からの出展者も増加する傾向にある。
[編集部]