日本大百科全書(ニッポニカ) 「アヒジョ」の意味・わかりやすい解説
アヒジョ
あひじょ
Ahmadou Ahidjo
(1924―1989)
カメルーンの政治家。カメルーン北部に生まれ、出身部族はフラニ。カメルーンで教育を受け、1941年に郵便局無線通信士になった。1947年にフランス領カメルーンの地方議会議員に選出され、1957年に副首相、1958年A・M・ムビダ首相辞任のあと首相となった。当時、イギリス領カメルーンとの統一を強く主張していたカメルーン人民同盟(UPC)はウム・ニョベ(1958年に死亡)、ムーミエに指導されて武装闘争に入っていたが、1960年ムーミエの死亡とともに弱体化し、1960年の独立後、保守派とみられていたアヒジョが大統領に就任。1961年の旧イギリス領カメルーンとの連邦共和国、1972年の統一共和国への移行にあたっても引き続き大統領。1982年11月辞任した。
[中村弘光]