アフリカ人権憲章(読み)あふりかじんけんけんしょう(その他表記)African Charter on Human and Peoples' Rights (Banjul Charter)

知恵蔵 「アフリカ人権憲章」の解説

アフリカ人権憲章

1981年6月27日、ケニアナイロビで開催されたアフリカ統一機構(OAU)の第18回首脳会議で採択された人及び人民権利に関するアフリカ憲章をいう。86年10月21日に発効。アフリカの思想に基づいたアフリカ独自の人権条約であることを目指し、積極的にアフリカ文化の価値を保持・強化するものとし、アフリカの統一促進に貢献する個人の義務も定めている。また、植民地主義新植民地主義、侵略的な外国の軍事基地、あらゆる形態の差別、などを除去するというアフリカ諸国の目標を確認している。さらに、自由権的・社会権的人権に加え、人民の自決権、天然の富と資源に対する権利、発展の権利、平和的生存権、健全な環境を求める権利など、いわゆる第三世代の人権を規定している点に特色がある。憲章に定められた人権の増進を確保するため、11人の委員で構成される「人及び人民の権利に関する、アフリカ委員会」をOAU(現AU)内に設置。

(宮崎繁樹 明治大学名誉教授 / 2008年)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アフリカ人権憲章」の意味・わかりやすい解説

アフリカ人権憲章
アフリカじんけんけんしょう
Banjul Charter on Human and Peoples' Rights

正式名称は「人及び人民の権利に関するバンジュル憲章」。 1981年6月,アフリカ統一機構 OAU第 18回首脳会議で採択,1986年 10月 21日発効。植民地支配に苦しんだアフリカ諸国の歴史をふまえ,植民地主義,新植民地主義,人種差別などに反対することを明らかにし,アフリカ諸国の連帯,統一の促進をうたった。

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