1950年代から60年代にかけて植民地諸地域の独立が顕著となり、相次いで国際連合に加盟して植民地主義を国連の議席で非難するようになり、植民地主義は国際的に認められないものになった。このころ、植民地保有国または旧植民地保有国には、植民地に名目上の独立を与えながら、経済援助その他の方法で実質的に支配・従属関係を再編成しようとする動きが活発となった。このような動きについて、アジア・アフリカの民族運動や国際共産主義運動では「新植民地主義」ということばで現すようになった。
新植民地主義とは、旧植民地における植民地搾取を新しい方法によって維持しようとする政策であるとされ、その新しい方法として、軍事同盟の締結、軍事基地の取得、経済援助、さらに傀儡(かいらい)政権の樹立などが含まれる。とくにアジア・アフリカの民族運動や国際共産主義運動の文書や宣言などで強調しているのは、「アメリカ帝国主義」が新植民地主義の最大の支柱であるとすることであった。しかし、最近ではこのことばはあまり用いられず、旧植民地の当面する困難は、「第三世界」の問題として把握されるようになった。
[斉藤 孝]
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1950年代後半からアジア,アフリカ諸国の指導者たちによっていわれ始めたその駆逐すべき対象。第二次世界大戦後の民族解放運動の発展と植民地体制の崩壊化の過程において現れたもので,旧来の直接的な植民地支配の型とは異なり,ある種の独立を与えながら,経済援助,軍事同盟など各種の手段で実質的に植民地支配を維持しようとする新しい型の植民地主義をさす。
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