アフリカ難民(読み)あふりかなんみん

知恵蔵 「アフリカ難民」の解説

アフリカ難民

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の発表によると、2005年1月現在、全世界の難民・国内避難民は約1920万人で、アフリカは約455万人でアジアに次ぎ第2位となっている。主要原因は、継続中の内戦と過去の内戦の後遺症で、後者に関してはUNHCRが本国帰還を積極的に推進している。出身国別にみると、東部アフリカではダルフール危機が続くスーダン難民が最も多く73万人、内戦が続くソマリア難民が38万9000人(第4位)、中部アフリカではブルンジ難民48万6000人(第2位)、同じくコンゴ民主共和国難民46万2000人(第3位)、西アフリカでは内戦終結後も依然残るリベリア難民33万5000人(第5位)となっている。以下難民数の多い国は、エリトリアルワンダエチオピアチャドシエラレオネ。南部アフリカでは、ザンビアが周辺のアンゴラ、コンゴ民主共和国、ブルンジ、ルワンダからの難民を受け入れ、その数は28万人となっている。

(林晃史 敬愛大学教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アフリカ難民」の意味・わかりやすい解説

アフリカ難民
アフリカなんみん
African Refugees

アフリカ大陸諸国における内戦,民族紛争人権侵害,千魃,飢餓などが原因で自国を追われ,他国に庇護を求める人々。国連難民高等弁務官事務所 (UNHCR) の統計によると,2002年1月1日現在アフリカ難民の総数は約 330万人に上る。これに,常居住地を離れ,その後帰還した元国内避難民と元難民を加えた援助対象者の総数は約 420万人に達し,世界全体の約 20%を占める。難民の内訳は,1993年に内戦が勃発したブルンジ難民が最も多く約 55万人,スーダン (約 49万人) ,アンゴラ (約 47万人) ,ソマリア (約 44万人) がこれに続く。

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