知恵蔵mini 「アブバクル・バグダディ」の解説 アブバクル・バグダディ 過激派組織イスラム国(IS)の最高指導者。1971年生まれ、イラク共和国中部のサマラ出身。同国のバグダッド大学でイスラム学の学位を取得したとされる。その後、アルカイダ系過激派組織の構成員として戦闘に参加。2010年ごろにISの前身組織の最高指導者となった。ISは最盛期の16年にはイラク共和国とシリア・アラブ共和国の約4分の1の地域を支配し、バグダディはイスラム教の預言者ムハンマドの後継者を意味するカリフを自称した。少数派宗教の教徒を迫害し、特にヤジディ教の信者に対しては数千人規模の集団虐殺を主導した。しかし、17年アメリカ合衆国と有志連合による空爆でイラクでの支配地域をすべて失うと、ISは急速に勢力が低下。その後、バグダディは数名の側近とともに逃亡を続けていたとされる。19年10月27日、アメリカ合衆国は、同国軍の特殊部隊がシリア北部にあるバグダディの潜伏先を急襲した結果、当人が身に付けていた爆弾を起爆して死亡したと発表した。 (2019-10-31) 出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報 Sponserd by