日本大百科全書(ニッポニカ) 「アメンドラ」の意味・わかりやすい解説
アメンドラ
あめんどら
Giorgio Amendola
(1907―1980)
イタリアの政治家、共産党指導者。1924年から政治活動に参加、自由主義政治家だった父ジョバンニの死後、1929年に非合法下のイタリア共産党に入党。1932年に逮捕されて特別裁判所に告訴され、5年の刑を宣告されたが、1937年フランスに脱出し、亡命イタリア共産党員の指導にあたった。1943年に社共および「正義と自由」派の間の行動統一協定の調印者となる。1943年春イタリアに戻り、非合法指導部に加わった。スコッチマルロとともに党を代表してローマの国民解放委員会に参加し、レジスタンス運動で指導的役割を演じた。第二次世界大戦後パルリ政府、第一次デ・ガスペリ政府のもとで内閣官房次官を務め、1946年に制憲議会議員、1948年以降国会議員に選ばれた。また中央委員や政治局員などの党の要職にあって一貫して党内右派を代表し、社会民主主義ともレーニン主義とも異なる政綱に基づく左翼の単一政党の形成を主張した。
[重岡保郎]