大学事典 「アラブ首長国連邦大学」の解説
アラブ首長国連邦大学[アラブ首長国連邦]
アラブしゅちょうこくれんぽうだいがく
アラブ首長国連邦(UAE)で最も古い,国を代表する国立総合大学。UAEを構成する七つの首長国の一つ,アブダビ首長国の第2の都市アル・アインに位置する。UAEは1971年に独立し,豊かな石油収入を背景に経済発展を遂げ,国民の教育機会の充実や国の発展を担う人材の育成が課題となった。このため,ザーイド大統領(在位1971-2004)は1976年,UAE初の大学としてアラブ首長国連邦大学を設立。翌1977年に502人の学生(男子313人,女子189人)を受け入れた。2014年時点で9学部(経営・経済,教育,工学,食物・農業,人文・社会科学,IT,法律,医学・保健学,理学)を擁し,1万3996人(学士課程1万3043人,大学院953人)の学生が学ぶ。教育研究は英語で実施され,UAE国民は無償で教育を受けることができる。学生数の77%は女子であるが,背景として男子には就職や海外大学への進学の機会が多いという事情がある。2015年のQS社の世界大学ランキングでは421-430位に入った。
著者: 和氣太司
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報