アレオパゴス(英語表記)Areopagus; Areios pagos

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アレオパゴス」の意味・わかりやすい解説

アレオパゴス
Areopagus; Areios pagos

古代ギリシア,アテネのアクロポリス北西の丘。「アレイオスの丘」の意。そこで開かれたアレオパゴス会議は,王政時代においては長老会であったらしいが,貴族政時代以後,アルコン職を経た者が終身の成員となって政治の実権を掌握し,アルコンも選んでいたと考えられる。しかしソロンの改革によってその権限は縮小され,前 462年エフィアルテスが殺人罪などの裁判以外の諸権能を民会 (エクレシア ) などに移行,またアルコンが一般市民から抽選で選出されるにいたって,アレオパゴス会議は権威を失った。 50年頃使徒パウロはこの丘でアテネ市民に説教したと『使徒行伝』に記されている。

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