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使徒行伝 しとぎょうでん Praxeis Apostolōn; Acts of the Apostles

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

使徒行伝
しとぎょうでん
Praxeis Apostolōn; Acts of the Apostles

4福音書に続く新約聖書の一書。 70~90年の間にローマにおいて,ギリシア語で書かれたと推定される。表題は『使徒行伝』であるが,内容はほとんどペテロとパウロに代表される初代キリスト教社会の活動であり,聖霊の働きによって福音がエルサレムからローマへ伝播する歴史である。

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デジタル大辞泉の解説

しとぎょうでん〔シトギヤウデン〕【使徒行伝】

新約聖書の中で、四福音書に次ぐ5番目の文書。初代教会の歴史を伝えるが、ペテロの宣教、パウロの布教旅行などの記述が主要な内容となっている。使徒行録。

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百科事典マイペディアの解説

使徒行伝【しとぎょうでん】

新約聖書の一書で,英語では《Acts of the Apostles》。後90年代の成立。前半は,イエスキリストの昇天後のエルサレム教会の設立とユダヤ各地への布教を記し,中心人物ペテロ
→関連項目オリーブ[山]ルカ

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世界大百科事典 第2版の解説

しとぎょうでん【使徒行伝 Acts of the Apostles】

新約聖書の一書。四福音書に次いで収録され,著者は《ルカによる福音書》と同一人物。ただし,本書においてその〈行録〉が叙述の対象となる人物は,前半で主としてペテロ,後半でパウロである。著者は〈第一書〉に当たる福音書でイエスの行録を記したのち,本書において,復活して天に挙げられたイエスの霊に導かれて福音がエルサレムからローマにまで拡大されていくさまを叙述する。この意味で本書は,史上最初の〈キリスト教史〉,とりわけ〈原始キリスト教史〉といえる。

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大辞林 第三版の解説

しとぎょうでん【使徒行伝】

新約聖書中の一書。著者はルカ福音書と同一人物。弟子たちの活動により初期キリスト教が発展するさまを描いたもの。前半ではエルサレム教会の成立とペテロの宣教活動などが、後半ではパウロの異邦人宣教と異邦人教会の成立が、救済史観に基づいて記される。使徒言行録。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

使徒行伝
しとぎょうでん

『新約聖書』のなかにある一文書で、イエスの昇天からパウロのローマ滞在に至るまでの初代教会を描いたもの。福音書(ふくいんしょ)記者ルカが福音書の続編としてこれを書いたと考えられている。その際、ルカは歴史家であるとともに神学者でもあるので、この記述を史料として用いるには、批判的検討が必要になる。表題の「使徒」という概念はあいまいであり、実際の内容としては、エルサレムにおける使徒会議の描写(第15章)を挟んで、前後ではペテロの活動とパウロの活動が中心に述べられる。成立の時期と場所ははっきりしないが、80~90年ごろローマで執筆されたとみなすのが普通である。[土屋 博]

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世界大百科事典内の使徒行伝の言及

【キリスト教】より

… ここからさらに進んで,信仰の光の下にキリスト教独自の教会像を追求するとき,パウロによって描きだされた〈キリストの体corpus Christi〉としての教会との出会いが起こる。この教会像はパウロがキリスト教へと回心するきっかけになった信仰体験にもとづくもので,彼はまだキリストの教会を迫害していたとき,教会に対する迫害はそのままイエス・キリスト自身に対するものであることを啓示された(《使徒行伝》9:5)。パウロはたんなる比喩としてではなく,文字どおりの現実――信仰において経験される現実――として,信者たちが〈キリストの体であり,ひとりひとりその部分である〉(《ローマ人への手紙》12:5,《コリント人への第1の手紙》12:27)と言明する。…

【原始キリスト教】より

…その上限は,イエスをキリストと信ずる信徒たちを成員とする共同体が成立した時期であるが,これが〈教会〉という形をとるのはイエスの死後,後30年代に当たる。
[原始教会の成立]
 最初の教会(いわゆる〈原始教会〉)は,《使徒行伝》の著者ルカによれば,聖霊の降臨にあずかった十二使徒を中心としてエルサレムに成立し,ペテロに代表される彼らの宣教内容はイエス・キリストの復活にあった。キリスト信仰の成立に,かつてのイエスの弟子たちの有した,復活のイエスの顕現体験に基づく復活信仰が大きな役割を果たしたことは事実である。…

【新約聖書】より

…まず冒頭にイエスの言行録を記すマタイ,マルコ,ルカ,ヨハネによる4福音書が位置しているが,そのうちではマルコがもっとも古く,後65年ころに書かれたと考えられ,マタイとルカはほぼ確実にそのマルコ福音書を使用している。次に初代の使徒たちの宣教活動を記す《使徒行伝》が続くが,これは《ルカによる福音書》と同一の著者によって80‐90年ころに執筆されている。次にパウロの13の手紙が含まれているが,そのうち大多数の学者によって疑いなくパウロの真正の手紙とみなされているものは,今日七つのみ(ローマ,第1と第2コリント,ガラテヤ,ピリピ,第1テサロニケ,ピレモン)であり,残り(エペソ,コロサイ,第2テサロニケ,第1と第2テモテ,テトス)はパウロの弟子たちによるものと思われ,〈第2パウロ書簡群〉と呼ばれる。…

【ルカ】より

…パウロの真正の手紙ではない《テモテへの第2の手紙》も,ルカが獄中でパウロとともにあったと記しているが,詳細は不明である。ルカの名まえに関心が寄せられるのは,彼が新約聖書中の《ルカによる福音書》および《使徒行伝》の著者ではないかとしばしば推測されるからである。そのことの最古の証言は2世紀後半の〈ムラトリ正典〉断片であり,同時代のエイレナイオスもそう考えている(《異端反駁》)。…

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