化学辞典 第2版 の解説
アントラサイクリン抗生物質
アントラサイクリンコウセイブッシツ
anthracycline antibiotics
図のようなアグリコンであるアントラサイクリノンの7位に1~3種類のアミノ糖や中性糖がグリコシド結合した一群の抗生物質.ドキソルビシン,アクラルビシン,ダウノルビシンなどが制がん剤として用いられている.DNAに環構造がスタッキングして,DNAを鋳型とするRNAおよびDNAポリメラーゼ反応を阻害すること,DNAトポイソメラーゼに作用してDNAを切断すること,DNA鎖間への架橋などが作用機序と考えられている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報