架橋(読み)カキョウ

  • cross linking
  • かきょう ‥ケウ
  • かきょう〔ケウ〕

栄養・生化学辞典の解説

 高分子化合物と高分子化合物の間,また高分子化合物の分子内などに化学的に形成された結合.高分子化合物と低分子化合物の間,低分子化合物と低分子化合物の間の結合についていわれることもある.例えば,ジスルフィド結合コラーゲンの分子内や分子間架橋などをはじめ,ゴムなどについてもいう.

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

分子内で二つの原子間を炭素鎖あるいは炭素以外の異原子で、橋を架けたように結合させること。橋架けともいう。たとえば樟脳(しょうのう)は6員環ケトンに架橋した構造をしている。ジボランは水素が2価になったような架橋構造をしている。


 また古くから知られているゴムの加硫も、ゴム分子間の硫黄(いおう)による架橋である。架橋反応は高分子化合物では三次元の網状構造(架橋高分子)をつくる反応をいい、高分子物質の物理的、化学的性質を改良するのに有効で工業的に重要である。

[佐藤武雄・廣田 穰]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 川などに、橋をかけること。また、その橋。
※日本‐明治三七年(1904)五月二日「別項公報によれば我が十二師団は鴨緑江の上流水口鎮に架橋工事を施し」 〔馬祖常‐次無題四首詩〕

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化学辞典 第2版の解説

橋かけともいう.鎖状構造をもつ天然および合成高分子をなんらかの方法で結びつけて新しい化学結合をつくり,三次元の網目状構造をもたらす反応のこと.古くから知られているゴムの加硫反応もゴム分子間の硫黄による架橋反応で,ゴム状弾性を発揮するために必要な三次元の網目状構造をもたらすための反応である.加硫反応としては,重合体分子内に存在する極性の官能基を利用して適当な架橋剤により分子間の結合を行わせることが多く,また重合の際にジビニルやジアリル系化合物を架橋剤として適当量加えることも行われる.ジエン類の重合などで条件により重合中に架橋反応を起こすこともある.ポリエチレンポリスチレンなどの架橋には,放射線も応用されている.架橋反応は高分子物質の物理的,化学的諸性質をいちじるしく変化させる点で理論的にも,また工業的にも重要である.

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