日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
アントーノフ・オフセーエンコ
あんとーのふおふせーえんこ
Владимир Александрович Антонов‐Овсеенко/Vladimir Aleksandrovich Antonov-Ovseenko
(1884―1939)
ロシアの革命家。軍人の家庭に生まれ、1904年陸軍士官学校を卒業。1906年反政府の軍事蜂起(ほうき)を企てたことで懲役20年の判決を受けたが、国外に脱出した。1917年5月、亡命先から帰国してボリシェビキに加入。10月にはペトログラード(サンクト・ペテルブルグ)軍事革命委員会の書記に就任して、冬宮襲撃や臨時政府の閣僚の逮捕を指揮した。1924年以後、外交官として国外で活躍。スペイン内戦のときには駐バルセロナ総領事として、ソ連政府の密使としても働いた。フランコ勝利ののちソ連に帰国したが、その後完全に消息を絶った。第20回党大会で名誉回復された。
[外川継男]
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