化学辞典 第2版 の解説
アービング-ウィリアムスの系列
アービングウィリアムスノケイレツ
Irving-Williams series
Mn~Znの二価金属イオンが,それぞれ同一の配位子と配位結合する場合,それらの生成定数の大小については[Zn < Cu > Ni > Co > Fe > Mn]の序列があるという経験側をいう.錯形成にともなう大きな立体障害や金属イオンの電子配置が変化する場合を除き例外は少ない.この発見に先べんをつけたH. IrvingとR.J.P. Williamsを記念してこのようによぶ.弱い八面体配位子場における3d電子のエネルギー準位の分裂による安定化の相違,3d電子のイオン半径がd電子数とともに減少すること,Cu2+ ではヤーン-テラー効果があることなどを総合した効果によるものである.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報