イジョ族(読み)イジョぞく(その他表記)Ijaw; Ijo

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イジョ族」の意味・わかりやすい解説

イジョ族
イジョぞく
Ijaw; Ijo

ナイジェリアの南部,ニジェール川デルタ地帯に住む民族。言語はニジェール=コンゴ語派のクワ諸語に属する。人口約 160万と推定される。ニジェール本流の西では,各村落外敵に対して連携した共同組織をもち,その構成員は共通祖先をもつ。村落レベルの統治は,長老会やときには祭司によって行われる。漁業とやし油採集とデルタ地帯での農業が経済の基盤である。 1500年頃ヨーロッパ人と接触して,ボニーカラバル,ネムケの各地では奴隷貿易が行われた。貿易商人は富と権力をたくわえたが,有能な奴隷がその後継者となることもあった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android