イソコモリグモ(その他表記)Lycosa ishikariana

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イソコモリグモ」の意味・わかりやすい解説

イソコモリグモ
Lycosa ishikariana

クモ綱クモ目コモリグモ科。体長 13~23mm。体は灰色ないし黄褐色で,頭胸部に明るい正中条斑がなく,腹部には数対の黒斑がある。磯という名がついているが,実際には砂浜の波打ちぎわから草の生えぎわの間の地中に,直径1~1.5cm,深さ 15~30cmの巣穴を掘ってすむ。昼間は砂を糸でかがって入口をふさいで巣穴の中にひそみ,夜間に入口付近に出て昆虫や小動物を捕食する。北海道から鳥取県にいたる日本海沿岸と北海道および青森県から茨城県にいたる太平洋岸に分布する。日本産のコモリグモ科のなかで最大の種である。砂浜海岸の開発や荒廃化によって絶滅に瀕している種の1つである。 (→コモリグモ )

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む