日本大百科全書(ニッポニカ) 「イダ山」の意味・わかりやすい解説 イダ山いださんMount Īda ギリシア神話で有名な山で、二つある。(1)フリギアのイダ山。パリスの審判やゼウスによる美少年ガニメデス誘拐の舞台となり、またその頂から神々はトロヤ戦争を見守った。さらにこの山は、キベレ女神崇拝の中心としても名高い。現在はトルコ西部、バルケシル州に属し、カズ山Mount Kaz(1767メートル)とよばれる。(2)クレタ島のイダ山。この山の洞穴でゼウスが誕生し、養育されたと伝えられ、この主神の信仰と深いかかわりをもつ。同島の最高峰で、現在はプシロリティ山Mount Psiloriti(2456メートル)とよばれている。[小川正広] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イダ山」の意味・わかりやすい解説 イダ山イダさんIda 小アジア北西部にある山岳地帯の古代名。現トルコのカズダギ。最高部は 1767m。古代トロイに近い。ギリシア神話 (トロイ戦争,パリスの審判,ガニュメデの略奪など) に名高い。なお同名の山がクレタ島にもある。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報