イツ・ただす・したがう・ここに

普及版 字通 の解説


16画

[字音] イツ
[字訓] ただす・したがう・ここに

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は(いつ)。〔説文〕二下に「回辟なり」というのは譎詐(けつさ)の意とするものであろう。〔詩、大雅、抑〕「其のを回にす」、〔詩、大雅、桑柔〕「民の回する」、〔詩、小雅、小旻〕「謀、回す」はみなその義で、譎と通用の義。本義は金文に、〔大盂鼎〕「其れ先王の受(さづ)けられたまひし民と、受けられたまひし疆土とを省(いつせい)せよ」、〔小克鼎〕「王、善夫克に命じ、命をに舍(お)き、師を正せしむる年」のように用い、威を示して正す意である。台座の冏の上に矛を樹(た)てて武威を示す。はこれを奉じて巡行し、査察を行う意で、これを正、省という。

[訓義]
1. ただす。
2. その正に従う、よる、したがう。
3. 述に通じて、のべる。
4. 聿に通じて、「ここに」という発語に用いる。

[古辞書の訓]
名義抄 ノブ 〔立〕 メグル・サル・サクル・ノフ・ヤル 〔字鏡集〕 メグル・ノブ・サル・ヲノヅカラ・タフトシ

[語系]
・聿jiut、(述)・(術)djiutと、(遂)ziuatは声近く通用する。〔経伝釈詞〕に・聿・・曰を一類の語とする。

[熟語]

[下接語]

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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