化学辞典 第2版 「イドース」の解説
イドース
イドース
idose
C6H12O6(180.15).アルドヘキソースの一種.D,L-体ともに自然界では未知である.前者はD-ガラクトースから,後者はD-グルコースからそれぞれ数工程で合成されるが,イドースの立体構造が不安定であるために純粋なものは得られていない.水溶性のシロップ状で,水中での組成はα-ピラノース38.5%,β-ピラノース36%,α-フラノース11.5%,β-フラノース14%,直鎖アルデヒド0.2% となる.D-イドースは約+16°(水).容易に一部がD-ソルボースに異性化する.酵母により発酵されない.フェニルオサゾンの融点168~169 ℃.[CAS 5934-56-5:L-体]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報