日本大百科全書(ニッポニカ) 「イナマ・シュテルネック」の意味・わかりやすい解説
イナマ・シュテルネック
いなましゅてるねっく
Karl Theodor von Inama-Sternegg
(1843―1908)
ドイツ、オーストリアの経済学者。ドイツのアウクスブルクに生まれる。ミュンヘン大学に学び、卒業後、同大学私講師、オーストリアのインスブルック大学、チェコのプラハ大学などの教授を務めたのち、1881年オーストリア政府に招かれて同国の統計長官となり、統計制度の整備と発展のために貢献。同時にウィーン大学の教授として統計学や経済学の講義を担当し、ベーム・バベルクなどとともに当時のオーストリア経済学界の重鎮として活躍した。彼の学問はドイツ歴史学派に属し、経済学の課題は国民経済の具体的な歴史的諸法則を資料分析を通じて実証的に解明することにある、とする。主著『ドイツ経済史』Deutsche Wirtschaftsgeschichte全3巻(1879~1901)は、ドイツ中世社会に関する詳細な研究をまとめたものであり、経済史の名を冠した最初の書物といわれている。晩年には国際統計協会の会長を務め、また、オーストリア国会の終身議員にも任ぜられた。
[木村太郎]