いの字(読み)いのじ

精選版 日本国語大辞典 「いの字」の意味・読み・例文・類語

い‐の‐じ【いの字】

  1. 〘 名詞 〙
  2. いろは四十七文字の第一番目の文字。
    1. [初出の実例]「どうなりと・いの字からまず書いてみよ」(出典:雑俳・小倉山(1723))
  3. 紋所の名。輪の中にひらがなの「い」を書いたもの。沢村長十郎家の紋として有名。
    1. [初出の実例]「いの字のやぐらまく」(出典:評判記・役者芸品定(1722)京)
  4. いざよい(十六夜)」のこと。
    1. [初出の実例]「霊棚の粟にさきだついの字哉」(出典:俳諧・玄峰集(1750)秋)
  5. ( 「い」の字を牛の角に見立てて、牛の角文字ともいうところから ) 「うし(牛)」の異名
    1. [初出の実例]「たそがれにいのちのつづく芝の町」(出典:雑俳・柳多留‐一三(1778))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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