イースター島遺跡群(読み)イースターとういせきぐん(その他表記)Easter Island

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イースター島遺跡群」の意味・わかりやすい解説

イースター島遺跡群
イースターとういせきぐん
Easter Island

ポリネシア東端のイースター島にある遺跡の総称。古くから巨大な石人像群が知られ,多くの学者の調査が行われたが,1950年代には T.ヘイエルダールらの調査により多くの事実が明らかとなった。調査されたのは南東部にあるビナプの2つのアフと住居,南東端部のマケマケ神の鳥人の儀式に関係し,石積みの建造物や岩面陰刻画をもつオロンゴ遺跡,オハエ,マウンガ・アウヘパ,トウ・コ・イフなどの住居址,ラノ・ララクの石切り場などである。島の文化は前,中,後の3期に分けられ,前期は4世紀からの痕跡があり,ビナプのアフやオロンの建造物の一部がすでにあり,ラノ・ララクの石切り場も用いられていた。中期には石像が多量に製作され,多くのアフはその台座として様相を異にした。多くの石積みの住居址やオロンゴの建造物もこの期に属する。年代は 1100~1680年頃とされる。後期初頭には伝説に残る戦いがあり,アフの石人像は倒され,アフの形も変るとともに,アフは墓地として用いられた。オロンゴの祭祀は継続して 19世紀まで行われた。

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