日本歴史地名大系 「ウエンナイ」の解説 ウエンナイうえんない 北海道:胆振支庁苫小牧市ウエンナイ漢字表記地名「植苗」のもとになったアイヌ語に由来する地名。本来は河川名であったがコタン名としても記録されている。当地一帯は近代に入り植苗(うえなえ)村に包含された。表記は「ウエンナイ」(「廻浦日記」、板本「西蝦夷日誌」)、「ウヱンナイ」(「観国録」、玉虫「入北記」)のほか、「うえんなひ」「うゑんなひ」(東蝦夷地場所大概書)もある。「ウヱンヘツ」(島「入北記」)も同一地をさしているかもしれない。漢字表記は「宇恵無内」(野作東部日記)がみられる。「観国録」に「ウヱンナイ一戸」(安政四年七月一四日条)とあり、「ウヱンナイノ木有、清流ヲ過キ番屋ニテ小憩ス、左岡崖ニ炭場アリ、此処モ又夷村也」(同日条)と記される。 ウエンナイうえんない 北海道:宗谷支庁枝幸町ウエンナイ漢字表記「宇遠内」のもととなったアイヌ語に由来する地名。コタン名のほか、河川名などとしてもみえる。「東海参譚」「観国録」などにウエンナイ、「蝦夷日誌」(二編)ではウヱンナイとする。「廻浦日記」にウエンナイとみえ、「番屋一軒梁四間、桁六間、茅葺馬屋有梁六間、桁二十六間」と記される。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報