化学辞典 第2版 「ウンウンペンチウム」の解説
ウンウンペンチウム
ウンウンペンチウム
ununpentium
Uup.原子番号115の元素.電子配置[Rn]5f 146d107s27p3(推定)の周期表15族(窒素族)元素.原子量288.周期表でビスマスの下に位置する(エカビスマス).合成がIUPACにより確認されていないため,元素名はまだ確定していない.したがって,元素名も115番を意味する暫定的組織名で,元素記号もその頭文字をとったもの.常温で固体と思われる金属元素.短寿命人工元素.ロシア・ドウブナの原子核合同研究所で,アメリカのローレンス・リバモア(Lawrence Livermore)国立研究所の研究者の協力によって, 95243Amを標的として48Caで衝撃して,中性子3個と46.6 ms で113番元素(Uut)にα崩壊する質量数287の核種が1原子と,中性子4個と18.6~280 ms で113番元素(Uut)にα崩壊する質量数288の核種が3原子得られた(2004年2月発表).α崩壊系列は105番元素ドブニウムDbまで追跡されている.その後,5回のα崩壊後に得られる自発核分裂核種がDbであることを,イオン交換樹脂法によって化学的に確認している.[CAS 54085-64-2]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報