ウー・オーバータ(読み)うーおーばーた(その他表記)U Awbatha

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウー・オーバータ」の意味・わかりやすい解説

ウー・オーバータ
うーおーばーた
U Awbatha
(1758?―1798?)

ビルマ(現、ミャンマー)のコンバウン王朝第1期に文人として活躍した僧侶(そうりょ)。ミンブー・ウー・オーバータとも称される。仏陀(ぶっだ)(釈迦(しゃか))前世物語である『ジャータカ』の十大作品のうち、『ウエッタンターヤー』Wethantaya、『マホウタダー』Mahawthda、『ウィドウヤ』Wdyなど八つを、韻文を交えたビルマ語散文でザットージー(ビルマ風仏教説話)として書き上げた。文体が簡潔で滑らかなため、広く大衆に親しまれた。

[奥平龍二 2017年4月18日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウー・オーバータ」の意味・わかりやすい解説

ウー・オーバータ
U Awbatha

[生]1758頃.マグウェ,ミンブー近郊
[没]1798頃.マグウェ,ミンブー近郊
ビルマ (現ミャンマー) ,コンバウン時代の文人,僧侶。通称ミンブー・ウー・オーバータ。十大ジャータカ (本生話) のうち8話を,"Wethandaya" (1784,『ベッサンタラ本生話』) ,"Mahawthada" (84,『賢者本生話』) ,"Nemi" (86,『ニミ王本生話』) ,"Temiya" (87,『あ躄賢者本生話』) などのビルマ語の散文ザットージー (本生話) に仕上げた。これらは随所に韻文を交え,簡潔優美な文体で書かれている。これにより,ジャータカがより広く一般民衆の間に親しまれるようになった。

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