エウァンドロス(英語表記)Evandros

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エウァンドロス」の意味・わかりやすい解説

エウァンドロス
Evandros

古代ローマの伝説中の英雄。ヘルメスアルカディアのラドン川の娘であるニンフのテルプサの間に生れ,母とともにギリシアからラチウムに移住して,のちにローマの場所となるパラチヌス丘上にパランテウム市を築き,王となって住民の教化に努めた。アイネイアストロイの落ち武者たちを連れ,ラチウムに来たときは,あたたかく迎えて同盟を結び,援助を惜しまなかったという。ローマの古い女神カルメンティスは,エウァンドロスの母のニンフの別名にほかならず,その他ケレス,ネプトゥヌスファウヌスなど多くの神々の祭祀が,彼によりアルカディアからラチウムにもたらされたと信じられた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

大山のぶ代

1936- 昭和後期-平成時代の女優,声優。昭和11年10月16日生まれ。昭和32年俳優座養成所をでて,テレビ界にはいる。NHKの「ブーフーウー」で声優としてみとめられ,54年テレビアニメ「ドラえもん...

大山のぶ代の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android