日本大百科全書(ニッポニカ) 「エルブロング」の意味・わかりやすい解説
エルブロング
えるぶろんぐ
Elbląg
ポーランド北部、バルト海に近いバルミニスコ・マズーリ県の都市。旧東プロイセンの西部に位置する。ドイツ名エルビングElbing。人口13万0081(2001)。19世紀に工業が発展し、重要な工業都市となった。機械工業が最大で、蒸気タービン、船舶部品、自動車部品、木材加工品、食品などを産する。ビスワ川河口右岸のデルタ(三角州)に発達した都市で、エルブロング運河によって東に広がるマズーリ湖沼地帯と結ばれる交通の要衝である。1246年以来の古い都市で、ハンザ同盟加盟の商業都市であった。1454年ポーランド領となり、イギリス、オランダとの貿易港として繁栄した。1772年プロイセンに編入されたが、第二次世界大戦後ポーランドに返還された。
[山本 茂]