山本(読み)ヤマモト

デジタル大辞泉 「山本」の意味・読み・例文・類語

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精選版 日本国語大辞典 「山本」の意味・読み・例文・類語

やま‐もと【山本・山下・山元】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 山のふもと。山のした。
    1. [初出の実例]「社(やしろ)を山本(やまもと)に立てて敬(ゐやま)ひ祭(まつ)りき」(出典:播磨風土記(715頃)揖保)
    2. 「山もとに米踏む音や藤のはな」(出典:俳諧・蕪村句集(1784)春)
  3. ( 山元 ) 山の持主。鉱山や炭坑の持主、経営者。
  4. ( 山元 ) 山や鉱山、炭坑の所在地。または、鉱山、炭坑の現場。水力発電所の所在地をいうこともある。〔新語新知識(1934)〕
  5. ( 山元 ) 入会地の地元にある村。共同事務を管理し、他村から山手銭をとるものもある。

やまもと【山本・山元】

  1. 姓氏の一つ。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「山本」の意味・わかりやすい解説

山本(香川県)
やまもと

香川県中西部三豊郡(みとよぐん)の財田(さいた)川中流域にあった旧町名(山本町(ちょう))。現在は三豊市の南部を占める一地区。1955年(昭和30)辻(つじ)、河内(こうち)、財田大野(おおの)、神田(こうだ)の4村が合併して山本村となり1957年町制施行。2006年(平成18)高瀬(たかせ)、三野(みの)、豊中(とよなか)、詫間(たくま)、仁尾(にお)、財田(さいた)の6町と合併して市制施行、三豊市となる。国道377号が通じ、また、高松自動車道の、さぬき豊中インターチェンジが近い。米、麦のほか、タケノコミカン特産し、鶏卵中心の養鶏も盛んである。農村鍛冶(かじ)の伝統をひく鋳物工業のほか、冷凍食品工業や製紙工業がある。菅生神社(すがおじんじゃ)の社叢(しゃそう)は国指定天然記念物で、ツブラジイクスノキなどの照葉樹が多い。四国八十八か所第67番札所の大興寺(だいこうじ)がある。

[稲田道彦]

『『山本町史』(1967・山本町)』


山本(秋田県)
やまもと

秋田県北西部、山本郡にあった旧町名(山本町(まち))。現在は山本郡三種(みたね)町の北東部を占める地域。旧八郎潟(はちろうがた)の北東方に位置する。旧山本町は、1955年(昭和30)下岩川(しもいわかわ)、森岳(もりたけ)、金岡(かなおか)の3村が合併して山本村となり、1962年町制施行。2006年(平成18)琴丘(ことおか)、八竜(はちりゅう)の2町と合併して、三種町となった。JR奥羽本線、国道7号が通じる。中心の森岳は旧羽州街道の宿駅であった。三種(みくさ)川流域が水田地帯で、角助(かくすけ)堤などは江戸時代から農業用水に利用された。現在はジュンサイを特産する。森岳温泉は1952年に帝国石油(現、国際石油開発帝石)が石油掘削の際に噴出した熱湯を利用したもの。森岳歌舞伎(かぶき)、羽立(はだち)ささら、向達子(むかいたつこ)の番楽(ばんがく)などの民俗芸能がある。

[宮崎禮次郎]

『『山本町史』(1979・山本町)』

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百科事典マイペディア 「山本」の意味・わかりやすい解説

山本[町]【やまもと】

香川県西部,三豊郡の旧町。讃岐(さぬき)山脈北斜面と,財田(さいた)川流域の三豊平野の一部を占める。米作が盛んで,タバコ,タケノコ,ミカンなどの栽培も行われる。古くは伊予方面から金刀比羅(ことひら)宮への交通要地で,現在はバス交通の中心地。2006年1月,三豊郡高瀬町,三野町,豊中町,詫間町,仁尾町,財田町と合併し市制,三豊市となる。33.31km2。7808人(2003)。

山本[町]【やまもと】

秋田県北西部,山本郡の旧町。西部には水田が開け,東部は山地で林野が広い。中心は奥羽本線に沿う森岳で,石油の試掘によって湧いた森岳温泉(食塩泉,63℃)がある。米を産するほか,ジュンサイを特産,全国へ出荷。2006年3月,山本郡琴丘町,八竜町と合併し町制,山本郡三種町となる。97.92km2。8455人(2003)。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「山本」の意味・わかりやすい解説

山本
やまもと

香川県西部,三豊市南西部の旧町域。讃岐山脈北側斜面から三豊平野南部にかけて位置する。 1955年辻村,河内村,神田村,財田大野村の4村が合体して山本村となり,1957年町制。 2006年高瀬町,三野町,豊中町,詫間町,仁尾町,財田町の6町と合体して三豊市となる。中心集落の山本は古くから琴平,観音寺,池田 (徳島県) ,川之江 (愛媛県) に通じる街道が交差する交通の要地。農業は中部の財田川の沖積地を中心として,米のほかタケノコ,ミカンなどを栽培,畜産も行なわれる。製紙,鉄鋳物,食品加工などの工場もある。菅生神社社叢は国の天然記念物。大興寺は四国八十八ヵ所第 67番札所で,鎌倉時代の木造天台大師坐像などの寺宝がある。

山本
やまもと

秋田県北西部,三種町北部の旧町域。八郎潟干拓地の北東に位置し,能代市の南に接する。 1955年下岩川村,金岡村,森岳村が合体して山本村となり,1962年町制。 2006年琴丘町,八竜町と合体して三種町となった。東部は山岳地帯で山林資源に富み,西部は三種川沿いに平野が開け,米作が中心。角助堤 (かくすけづつみ) のジュンサイは特産で,県外にも出荷される。中心地の森岳に森岳温泉がある。

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世界大百科事典(旧版)内の山本の言及

【大江御厨】より

…漁業を営む御厨住人は舟運にも従事し,1048年(永承3)の関白頼通高野山参詣のときには,大江御厨夫が淀川を下る乗船の水夫の役をつとめた。御厨領は川筋にそってひろがり,山本(八尾市),水走・河俣(東大阪市)あたりから,摂津の河口にまで及んでいた。 御厨領の要所には執当(しつとう)と呼ばれる現地荘官が置かれ,12世紀の初め,在地領主藤原氏(水走(みずはや)氏)が,大江御厨山本・河俣執当職に任じられたが,水走氏の祖と仰がれる藤原季忠は,1144年(天養1)ごろ,御厨内の河内郡有福名水走の地を開発して,これを本領とした。…

※「山本」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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