日本大百科全書(ニッポニカ) の解説 オスワルト・フォン・ボルケンシュタインおすわるとふぉんぼるけんしゅたいんOswald von Wolkenstein(1367―1445) オーストリアの詩人。チロール地方の貴族の出で、ヨーロッパ各地やオリエントにまで旅をし、その豊富な体験を作品に取り入れている。彼の詩は、外面的には中世ドイツの宮廷文学作品の形態を保っているが、内容は庶民的、奔放であり、粗野な俗語もためらわずに用い、いわば、宮廷文学の末期に花を開いた変わり種とみなすことができる。[浜崎長寿] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例