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宮廷文学 きゅうていぶんがく

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

宮廷文学
きゅうていぶんがく

宮廷を中心として行われた文学の総称。フランスドイツには中世の封建諸侯の宮廷で栄えた宮廷風恋愛の物語や吟遊詩人による抒情詩があるが,イギリスではエリザベス朝,フランスではルイ 14世時代が宮廷文学の頂点をなしている。

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デジタル大辞泉の解説

きゅうてい‐ぶんがく【宮廷文学】

宮廷を基盤に栄えた文学。日本では平安時代の文学をさし、ヨーロッパでは、中世封建諸侯の宮廷で好まれた、騎士道と女性崇拝を主題とした文学をさす。

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百科事典マイペディアの解説

宮廷文学【きゅうていぶんがく】

宮廷で行われた文学。西洋文学史においては,中世の封建領主の城館を中心に行われた,特に12世紀から13世紀にかけてフランスを中心に栄えた恋愛詩,騎士道物語が宮廷(風)文学と呼ばれる
→関連項目ロマン・クルトア

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世界大百科事典 第2版の解説

きゅうていぶんがく【宮廷文学】

宮廷で行われた文学を総称するが,この言葉が示す対象は各国の文学史によって異なる。またその時代も,当然のことながら一定しない。しかし,前近代社会にあっては,宮廷が文化の一つの中心となることは多く,宮廷に抱えられる職業詩人の存在はむしろ普遍的ともいえる。また,宮廷が独特の閉鎖的な人間関係の世界を作り出す場合も多く,そこで,言葉による表現が,極度の洗練に達することもあった。日本の場合,宮廷文学という概念は文学史の上では,かならずしも定着していないが,柿本人麻呂を宮廷の職業的詩人と見る考えもある。

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大辞林 第三版の解説

きゅうていぶんがく【宮廷文学】

宮廷を中心として発達した文学。宮廷生活を描き、また宮廷生活者がその担い手となった。日本では平安時代の源氏物語を代表とする女流文学、歌集・日記などをさす。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

宮廷文学
きゅうていぶんがく

ヨーロッパ文学史上の用語で、la littrature courtoise(フランス語)、die hfische Literatur(ドイツ語)の訳語。主として12~13世紀ヨーロッパの、優雅な騎士的恋愛を主題にして書かれた叙情詩と物語文学をさしていわれる。騎士文学(騎士道物語)とその概念がほぼ似ているが、騎士文学のなかに含まれる叙事詩(「武勲詩」や『ニーベルンゲンの歌』など)は、宮廷文学のなかには普通含まれない。宮廷文学の対立概念としては町人文学があり、これは笑いを含んだ小話(「ファブリオー」や『狐(きつね)物語』など)や寓話(ぐうわ)を一括してさす用語である。
 宮廷叙情詩は、南フランスのオック語で書かれた吟遊詩人(トルーバドゥール)のそれがもっとも早く、11世紀の末から12世紀にかけて、ポアチエ伯ギヨーム7世、ブライユの城主ジョフレ・リュデル、ベルナール・ド・バンタドゥールらの詩人たちが輩出して、意中の貴女(きじょ)に寄せる、思慕の綿々たる感情を歌った。これが北フランスやドイツの諸地で模倣され、著名な詩人を生み出したが、北フランスのシャトラン・ド・クーシー、コノン・ド・ベチューヌ、シャンパーニュ伯チボー4世らのいわゆる「トルーベール」、ドイツでは、ハルトマン・フォン・アウエ、ハインリヒ・フォン・フェルデケ、ワルター・フォン・デァ・フォーゲルワイデらが有名であり、ドイツではこれらの詩人をミンネゼンガー(愛の詩人)とよんでいる。
 物語文学では、フランスのクレチアン・ド・トロアがもっとも有名で、6編の愛を主題とした物語を書いており、またイギリスのプランタジネット王朝の宮廷で短編歌物語を書いたマリ・ド・フランス、『トリスタンとイゾルデ物語』を書いたトマとベルールがおり、この世界的に有名な物語はドイツではアイルハルトとゴットフリートの2人の詩人によって書かれている。そのほか、ウォルフラム・フォン・エッシェンバハの『パルチバル』もヨーロッパ中世宮廷文学の最高作品の一つである。宮廷文学は13世紀前半に最盛期を迎え、のち急速に衰える。[佐藤輝夫]

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