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体験 たいけんErlebnis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

体験
たいけん
Erlebnis

経験が一般的,客観的であるのに対し,体験は個別 (特殊) 的,主観的であるとされる。ドイツ語の Erlebnisという言葉の歴史は比較的新しく,19世紀なかばに伝記の分野などに使用されたが,この言葉が哲学的に深められたのは W.ディルタイにおいてである。彼によれば,体験は体験-表現-了解という彼の生の哲学の図式の一項として歴史性,社会性とのつながりが強調され,なかでも芸術はこの図式連関を端的に表わすものとされた。 E.フッサールでは最初,解釈学的現象学の立場から体験は志向的体験として記述されたが,次に構成的現象学の立場から体験は先験的体験の流れとして現象学的時間の流れとの関係において考察された。

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デジタル大辞泉の解説

たい‐けん【体験】

[名](スル)
自分で実際に経験すること。また、その経験。「貴重な体験」「戦争を体験する」
《〈ドイツ〉Erlebnis》哲学で、個々の主観のうちに直接的または直観的に見いだされる生き生きとした意識過程や内容。特に、生の哲学ではその中心概念をなす。
経験用法

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大辞林 第三版の解説

たいけん【体験】

( 名 ) スル
実際に自分の身をもって経験すること。また、その経験。 「 -談」 「苦い-」 「 -してみないとわからない」
〘哲〙 〔ドイツ Erlebnis〕 個々人のうちで直接に感得される経験。知性的な一般化を経ていない点で経験よりも人格的・個性的な意味をもつ。 → 経験(補説欄)

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

体験
たいけん
Erlebnisドイツ語

個々人に直接的に与えられる、知的な諸操作が加えられる以前の非反省的な意識内容をさす。経験が外界の知的認識という客観的な意味をもつのに対し、体験はより主観的、個人的な色彩が濃い。すなわち、知性による整序や普遍化を経ていない点で客観性を欠き、具体的かつ1回的なできごととして情意的な内容までも含んでいる。
 哲学史上、体験をもっとも重視したのはディルタイの生の哲学ないしは解釈学である。彼によれば、体験とは人間の主体的な働きそのものであり、生と世界とが出会う根源的な場にほかならない。しかし、体験はもっとも確実な所与である反面、主観的な偏狭さをあわせもつ。その制約を打破し、体験を全体的把握にまで高める作業が彼のいう「了解」である。体験はドイツ語に特有の表現であり、他のヨーロッパ語では「経験」になんらかの限定をつけてその内容を表す(たとえば「生きられた」経験)。[野家啓一]
『O・F・ボルノー著、戸田春夫訳『生の哲学』(1975・玉川大学出版部) ▽O・F・ボルノー著、麻生建訳『ディルタイ』(1977・未来社)』

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