最新 地学事典 「オーストラリア楯状地」の解説
オーストラリアたてじょうち
オーストラリア楯状地
Australian shield
オーストラリア大陸の西部2/3以上の地域を占め,主に始生代クラトンと始生代末期~原生代中期の堆積盆地および原生代造山帯からなる。一部は顕生代の被覆岩層に覆われ,東部は古生代~中生代のTasman造山帯となる。西オーストラリア北部のPil-baraクラトンは35億~30億年前のgreenstone-granite beltからなる。同南部のYilgarnクラトンは,主に30億~27億年前のgreenstone-granite beltと37.5億~35億年前の高度変成岩類(Narryer gneiss complex)からなり,27億~26億年前の花崗岩活動と変形・変成作用の後,安定化する。両クラトンの間には,Pilbaraクラトンを不整合に覆う27.5億年前以降の玄武岩・砂岩と25億年前の縞状鉄鉱層などからなるHamersley Basinと,原生代中~後期のBangemall Basinが東西に分布する。大陸北部には始生代基盤上に堆積した原生代早~中期のKimberley BasinやMcArthur Basinがあり,Pine creek beltやHalls creek beltおよびMt.Isa地域では19億~18億年前にBarramundi造山を受け,花崗岩類に貫入される。これら原生界には層序規制型のCu・Pb・Zn・AgやU・Au鉱床を伴う。大陸中央部には,AruntaやMusgraveなどの原生代早~中期の地塊が分布し,原生代後期以降のAmadeus Basinに覆われる。大陸南部には一部に始生界を含むGawler blockとWillyama complexがあり,原生代中期の変成作用や花崗岩活動を受ける。これらはさらに8億年前前後に始まるAdelaideanに覆われ,原生代末期~古生代初期の変動を受ける。参考文献:Geol. Surv. West.Australia(1975) The geology of western Australia
執筆者:加納 隆
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

