かぐし

知恵蔵 「かぐし」の解説

かぐし

「奴(ヤツ)」の意。インターネット上の書き込みでは、誤読故意か、似た字面「ン」を「ソ」に、「ツ」を「シ」に換えることがあり、「ヤツ」も「ヤシ」と記された。それが漢字変換され「香具師(やし)」となった。さらにその別読み「かぐし」とも使われ、怪しさを匂わすレッテル貼りの面白みから広まった。本来は、17世紀~江戸中期に香具や薬の行商人として確立された職業である香具売りのこと。やがて遊芸も含めた露天商組合として組織化され、現代のテキ屋につながる。

(川口正貴 ライター / 2009年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android