出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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[機能和声的調性]
機能和声は長調・短調の全音階に基づいており,そこから3度音程で構成される3和音(和音)相互の機能関係から成っている。調性はここではカデンツ(終止法)という和音連結の法則,T(主和音,トニカ)→S(下属和音,サブドミナント)→D(属和音,ドミナント)→Tの過程の中で確立される。そこではすべての和音は主和音(T)に対し,SまたはDの機能を帯び,Tが全体の中心的終止点のような現象を生む。…
…図4は矢印によって進行可能な和音の概略を示してあるが,III度は前後関係によって異なる。したがって和音の連結法は,つねにTに回帰する型,すなわちT→D→T,T→S→T,T→S→D→Tの3種に大別でき,この型をカデンツKadenz(終止形)という。図5はT→D→T,T→S→D→Tの2種のカデンツが組み合わされた例であるが,一つの楽曲はこのカデンツが多様に組み合わされて構成されるのである。…
※「カデンツ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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