日本大百科全書(ニッポニカ) 「カドフィセス」の意味・わかりやすい解説 カドフィセス(2世)かどふぃせすKadphises Ⅱ 生没年不詳。クシャン王朝の第2代の王(1~2世紀ごろ)。『後漢書(ごかんじょ)』西域伝に貴霜(クシャン)王、閻膏珍(えんこうちん)とあるほか、同王が発行した金貨、銅貨にはギリシア文字でΟΟΗΜΟ ΚΑΔΦΙCΗC、カローシュティー文字でVima Kahphiśaと記されているので、ベーマ・カドフィセスといわれる。同王はクシャン王朝の基礎を築いた人物で、王都の一つ、インドのマトゥラのマートの神殿から同王の肖像彫刻が出土し、マトゥラ博物館に所蔵されている。[田辺勝美] カドフィセス(1世)かどふぃせす →クジュラ・カドフィセス 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例