化学辞典 第2版 「カドミウム化合物」の解説
カドミウム化合物
カドミウムカゴウブツ
cadmium compound
【Ⅰ】カドミウム(Ⅰ)化合物,または第一カドミウム化合物:知られている化合物は少ない.カドミウムと塩化カドミウム(Ⅱ)とを800 ℃ で反応させると塩化カドミウム(Ⅰ)CdClが得られ,加水分解でCdOH,熱すればCd2Oとなる.【Ⅱ】カドミウム(Ⅱ)化合物,または第二カドミウム化合物:カドミウムは一般に二価の化合物をつくる.無色の化合物が多いが,なかには有色のものもある.CdOは褐色,CdSは黄色.亜鉛の化合物に類似した性質をもつ.Cd2+ は無色のイオンである.
カドミウム化合物として劇物指定.PRTR法・特定第一種,発がんクラス1.経口クラス2,吸入クラス1,作業環境クラス1.水道法水道水質基準 カドミウムとして0.01 mg L-1 以下.水質汚濁法排水基準 カドミウムとして0.1 mg L-1 以下.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報