ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カニシカ王舎利容器」の意味・わかりやすい解説 カニシカ王舎利容器カニシカおうしゃりようきKaniṣka śarīra casket インド,クシャン朝時代のガンダーラ彫刻。カニシカ大塔と推定される塔跡より出土。筒形の容器で,かぶせぶたの上に仏,梵天,帝釈天の三尊像の丸彫がある。この三尊像の様式を原初的なものとみるか亜流とみるかが,仏像起源上の大きな問題となっている。筒身の浮彫の像のすきまには,カニシカ王1年の紀年銘が右から左へ書くカローシュティー文字 kharoṣṭhîで点刻され,ガンダーラ彫刻のうち制作年時の明らかな唯一のもの。高さ 19.7cm,直径 12.7cm,材質は青銅で現在ペシャワル博物館蔵。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by