カラベル船(読み)カラベルせん(その他表記)caravel

翻訳|caravel

改訂新版 世界大百科事典 「カラベル船」の意味・わかりやすい解説

カラベル船 (カラベルせん)
caravel

14~17世紀にかけて使われた帆船。大型のボートともいえる船体をしている。2本ないし3本のマストをもち,三角帆(ラテンセール)だけの帆装と四角帆を組み合わせたものとがある。スペインカタロニアポルトガルで建造され始めたと推定され,大航海時代を開いたエンリケ航海王子時代に探検船として重用された。未知海岸を調べるのには喫水の浅い船のほうが有利なためで,B.ディアスやV.daガマ,C.コロンブスの船隊に使われた。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のカラベル船の言及

【大航海時代】より

…1400年ころから1650年ころまでの,ヨーロッパ人による海外進出が始まり,新旧両大陸におけるその勢力範囲が確定した時期をさす。〈地理上の発見〉の時代とも呼ぶ。
[背景]
 1300年ころの西ヨーロッパはビザンティン帝国支配下の地中海東部地域,マムルーク朝支配下の西アジア,エジプトに対して金,銀,銅,奴隷などを輸出し,絹織物などの手工業製品,香料などの東方の産物を輸入していた。この地中海東部地域を起点として地中海を西に向けて横断し,ジブラルタル海峡から大西洋に出て,ヨーロッパ大陸の海岸に沿って北上し,バルト海に入ってロシアに到達する海上貿易ルートが西ヨーロッパの国際経済の大動脈であった。…

※「カラベル船」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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